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公立豊岡病院組合立

豊岡病院組合からのお知らせ

新年のごあいさつ

 2025年、巳年の新たな幕開けを迎え、皆さまにおかれましては、清々しい新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 いま公立病院は、医師・看護師等の不足や人口減少・少子高齢化に伴う医療需要の変化など難しい対応を迫られる医療環境に加え、物価高騰による経費の激増、さらには給与費・材料費の増加など非常に厳しい経営環境に直面しています。豊岡病院組合も例外ではありません。これらの状況にコロナ5類移行後の患者減、病床利用率の低下、厳しい診療報酬改定も加わり、収支が急速に悪化している状況にあります。
 このような状況ではありますが、巳年は成長や再生を象徴する年とも言われます。私たち職員が一丸となり、「医療の質の向上」と「事業継続性の確保」の両立を図りながら、豊岡病院組合に求められる役割を果たすべく様々な経営改善に取り組んでまいります。

 個々の病院・診療所のトピックス等を申し上げます。
 まず豊岡病院についてです。
 豊岡病院では、東新棟(仮称)の整備に向け準備を進めておりましたが、昨年、工事に係る入札が不調となったところです。このため、現下の建物整備への投資環境や厳しい経営状況も踏まえた上で、但馬圏域にとって真に必要不可欠な整備内容に特化する視点で見直しを行い、状況によっては整備のあり方も含めた検討を進めてまいります。
 近年、南海トラフ地震の発生や時期を問わない集中豪雨による水害が危惧されるなど、いつどこで大きな災害が発生するか分からない状況の中、本年5月23日(金)の午後、集団災害医療訓練を実施いたします。例年は休日に実施しておりましたが、本年は、1925(大正14)年に発生した北但大震災から100年、1995(平成7)年に発生した阪神・淡路大震災から30年の節目の年にあたることもあり、平日の午後に規模を拡大して訓練を実施いたします。このため、当日の午後は、外来診療および検査等を原則休診とさせていただきます。皆さまにはご不便をおかけいたしますが、趣旨をご理解のうえ協力いただきますようお願い申し上げます。 

 次に出石医療センターについてです。
 出石医療センターは、豊岡病院の後方病院として、急性期を経過した患者さんを受け入れるという重要な役割を担っています。引き続き小規模ながらもしっかりその役割を果たし、地域に密着した医療を提供してまいります。
 また、近年、骨粗鬆対策チームを編成し、骨粗鬆症の疑いがある方に対して治療を行っています。このチームは多職種で構成され、医師による診察のほか、骨密度測定、栄養指導、薬剤指導、運動指導等を行っています。地域住民の皆さんがいつまでも健康に暮らし続けられるよう、骨粗鬆症の早期発見と早期治療に尽力してまいります。

 次は朝来医療センターについてです。
 朝来医療センターでは、少しでも豊岡病院に集中している救急搬送の緩和を図れるようその受入れに力を入れています。また、昨年9月の北近畿豊岡自動車道豊岡出石ICの供用開始により約30分で豊岡病院との往来が可能となりましたので、豊岡病院からの転院受入の促進など病院間の連携に積極的に取り組んでまいります。
 一昨年(令和5年10月)に開設した産婦人科外来ですが、順調に利用者(患者)数が増えているため順次診療枠を拡大してきました。本年4月からは概ね週2回診察が行える体制を整えるなど、今後も状況を見極めながら充実に努めてまいります。

 最後に日高クリニックについてです。
 日高クリニックは、現在病床を休止していますが、但馬圏域最大規模の透析機能をはじめ、健診や訪問診療など皆さまに身近な医療をしっかり提供してまいります
 有床診療所として本格稼働に向けた整備工事の進捗状況ですが、昨年11月末に本館機能を移転するための既存施設改修工事が完了し、1月から本館の解体工事に取り掛かっています。今後、詳細な進捗状況については、回覧、院内掲示、ホームページ等で適宜情報発信してまいりますが、解体工事の工程によっては騒音や振動の発生でご迷惑をおかけする期間があろうかと存じます。どうかご理解ご協力を賜りますようお願いいたします。

 冒頭に申し上げたとおり、先が見通せない医療環境・経営環境ではありますが、但馬の医療を支える中核的機能としての誇りを持つとともに果たすべき役割と責任を自覚し、持続可能な病院運営を目指すべく真摯に医療を提供してまいりますので、皆さまには引き続きご理解ご支援くださるよう本年もよろしくお願い申し上げます。

 

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